非常用発電機の定期メンテナンスのすすめ

『非常用発電機』、その名の通り非常時に稼働させ不足電力を補う設備機器となります。よって、通常時には稼働の必要はない中で、多くの非常用発電機の定期メンテナンスが実行されていない現状があります。そういった状況において、なぜ日ごろの定期メンテナンスが重要なのかをお伝えできればと思います。

 消耗品一例 /

非常用発電機の動力源、ディーゼルエンジンには、使用の有無を問わず時間の経過により劣化を伴う "消耗品" が多数使用されています。

オイルフィルター

オイル量の減少や汚れにより劣化進行、エンジン焼き付きの原因となります。
交換目安:1~2年毎

エンジンオイル

酸化により粘土が低下、内部パーツへの傷発生要因へとつながります。
交換目安:1~2年毎

冷却水

冷却水の減少・劣化により、オーバーヒートや配管腐食の要因となります。
交換目安:2年毎

ゴムホース

熱と時間により弾力を失い、冷却水漏れ等の原因へつながります。
交換目安:4~5年毎

ファンベルト

亀裂やひび割れ、緩みの発生によりオーバーヒートの引き金になります。
交換目安:4~5年毎

バッテリー

経年劣化によりエンジン始動に必要な電力供給不可となります。
交換目安: 7~8年毎

定期的なメンテナンスをせず、消耗品の交換を怠ると・・・

非常時での稼働不可状況や、稼働途中での異常停止などが起こり得ます。
こういったケースでは、非常時における電力の確保ができないだけではなく、
"エンジン自体にも深刻なダメージ" を与えてしまう可能性があります。

/ まとめ /

なぜ日ごろの定期メンテナンスが必要?

普段稼働していない非常用発電機といえども、時間経過と共に劣化する消耗品がエンジン部品に多数使用されている以上、適切なタイミングでの部品交換は、通常のエンジン(発電機)始動のためには必須となります。
部品の交換、もしくは分解しての清掃作業、それらを適切なタイミングで行うためにも、日ごろからの定期メンテナンスが必要となってきます。

取組みにおけるメリット

エンジンパーツが適切なコンディションでないと、実際にエンジンを始動したとき予期せぬトラブルが発生しエンジンに深刻なダメージを与えてしまう可能性があります。その際の修理費、さらには非常用発電機自体の買い替えとなると、そこには大きな追加コストが発生いたします。そういった予期せぬ出費を防ぐためにも、日々の定期メンテナンスを行い、部品が過度に消耗する前の交換、もしくは分解しての清掃等を行い、非常用発電機自体をフレッシュに保つことが最善のリスク回避となります。
結果的に、非常用発電機自体の使用寿命を伸ばすことにもなり、より良いコストパフォーマンスにつながります。