マンションへの非常用発電機の設置義務・建築基準法

マンションへの非常用発電機の設置義務 

非常用発電機 非常用発電設備 が設置されているマンションと設置されていないマンション

設置されているマンションは法令上の設置義務があるので設置をしています。

違いはなんでしょうか。

建築基準法 非常用発電機 非常用発電設備

特殊建築物とは

学校、体育館、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、市場、ダンスホール、遊技場

公衆浴場、旅館、共同住宅、寄宿舎、下宿、工場、倉庫、自動車車庫、危険物の貯蔵場

と畜場、火葬場、汚物処理場その他これらに類する用途に供する建築物という定義です。

この特殊建築物には、その用途に応じて、立地条件、防火上の構造制限、避難設備に関する規定

内装制限等が課せられています

建築設備

「建築設備」を「建築物に設ける電気、ガス、給水、排水、換気、暖房、冷房、消火、排煙若しくは汚物処理の

設備又は煙突、昇降機若しくは避雷針をいう。」と定義されています。

この建築設備には、建築物の用途や規模によって設置が義務付けられる設備と、設置した場合に基準が

設けられている設備があります

特殊建築物等に設置が義務付けられている建築設備

ア 高さ31mを超える建築物(政令で定めるものを除く)には「非常用の昇降機」を設置することが

  義務付けられている

イ 特殊建築物であって不特定多数の人が使用若しくは利用したり、身体的弱者等が収容される建築物

 (劇場、映画館、百貨店、学校、病院、共同住宅等)

 階数が3以上の建築物、政令で定める建築物又は延べ面積が1,000㎡を超える建築物には

 次の建築設備を政令で定める技術的基準に従って設置することが義務付けられている

 ・排煙設備・非常用の照明装置・非常用の進入口・消火設備

予備電源の設置が義務付けられている建築設備

前記のア及びイに示す建築設備(非常用の昇降機、排煙設備、非常用の照明装置、非常用の進入口)には

それぞれの設備に関する政令で定める技術的基準において、常用電源が停電した場合に備え

予備電源の設置が義務付けられている

また予備電源については、火災の拡大を防止する防火区画の防火設備にも設けることとされている

マンションの場合の設置義務該当事例

タワーマンション

高さ31mを超える建築物に該当

テナントが入居しているマンション

不特定多数の人が使用若しくは利用に該当

建築物の確認申請

建築基準法では、建築主に対して特定の建築物を建築しようとするとき

その計画が建築基準関係規定に適合していることについて、建築主事又は指定確認検査機関に

建築確認申請を行い、確認を受ける事を義務付けている

建築確認申請は建築物以外の建築設備、工作物についても義務付けられています

非常用発電機の更新時にある質問や疑問

建物の耐用年数は非常用発電機より長いため

建物が完成した当初から設置をされている非常用発電機は

どこかのタイミングで更新(入れ替え)の時期を迎えます

この時にある疑問として

なぜ非常用発電機の更新(入れ替え)をしなければならないのか

そもそも非常用発電機の設置はうちのマンションで義務なのか

このようなご質問を頂きます

建物が完成した当初から設置をされている非常用発電機は

建築確認申請で設置をしなければ認められない(法令上、基準をクリアをしていない)ため

完成当初から非常用発電機は設置をされています

従いまして、非常用発電機が故障したままの状態で放置や

勝手に非常用発電機を除却することは出来ないルールになっています