非常用発電機をお持ちの皆様へ!!
《 自家発電設備の負荷試験 》
● 非常用発電機の負荷試験は法令で義務化
◆非常用発電機の「負荷試験」とは?
『負荷試験』とは非常用発電機に30%以上の負荷をかけて稼働させ、規定どおりの能力を発揮できるか試験を行うことになります。
定期点検で負荷試験を行うことが規定されていますが、負荷試験を行う事業者が圧倒的に少ないため高コストとなり、動くかどうかの確認だけで済ますケースが多いようです。
いつでも発電機が動かせる体制を維持するための試験になります。
<非常用自家発電設備の重要性>
非常電源、予備電源として停電等の非常時のみ運転され、防災設備、保安設備に電気を供給させる目的のため設置しております。
(消防法及び建築基準法においては、建築物の用途や規模によって設置が義務付けられております)
<「負荷試験」は法令で実施義務>
非常用の発電設備は「年1回の負荷試験」を実施する義務が法律で定められています。 実施しないと、消防法の点検基準で定められている【負荷試験】項目の法令違反となり、事故が起きた際に法令により罰せられる事もあります。
※東日本大震災の翌年にあたる平成24年6月27日から「消防法44条」が改正され、罰則規定が強化されました。
1)建物オーナー、入居者、防火管理者個人に対する罰則
・消防法第44条(昭和49年6月制定)
・消防用設備等の点検報告に際して虚偽の報告を行った者、又は報告しなかった者は、30万円以下の罰金又は、拘留に処せられる。
2)上記に対する監督責任を有する法人に対する罰則 (両罰規定)
・消防法第45条(平成24年6月改定、罰則強化)
・消防用設備等点検報告制度に係る違反行為をした者のほか、当該違反者の監督責任を有する法人に対しても罰金刑に処せられる事があります。
◆非常用発電機負荷試験の種類
●実負荷試験
・施設を停電させて、実際に機材や機器を作動させ、非常用発電機に非常時に必要な負荷をかけて点検を行います。
【メリット】
・自社に点検の資格を持つ人がいれば費用がかからないこと。
※専門的な知識・資格を有する者がいない場合は点検業者へ委託する必要があります。
・各種消防設備の試験も同時にできる。
【デメリット】
・停電の必要があること。
・点検業者への委託費が高額。
●模擬負荷試験
・専用の機器を使い、非常用発電機に擬似的に負荷をかけて点検を行います。
【メリット】
・施設の停電の必要が無いこと。
・費用が抑えられること。
【デメリット】
各種消防設備については別途試験が必要。