災害用発電機は容量で選ぶ
災害用発電機は、生活に必要な電力に応じた容量を持ったものを選ばなければ、非常時に利用することができません。
まず、どの電気機器にどれくらいの電力が必要なのかを知る必要があります。
照明 | 20~100W |
---|---|
冷蔵庫 | 150~500W |
エアコン | 45~2,000W |
スマホ(充電時) | 15W |
洗濯機 | 500~900W |
電子レンジ | 1,300W |
炊飯器 | 350~1,200W |
扇風機 | 50~60W |
無線LANアダプター | 6~15W |
ノートパソコン | 50~120W |
デスクトップパソコン | 150~300W |
停電時に最低限必要な電力は?
災害などが起こって停電した場合、生活するために最低限必要な電力はどれくらいなのでしょうか?避難所を例にして見てみましょう。
照明(天井) | 24W×20台=480W |
---|---|
液晶テレビ(37インチ) | 300W×1台=300W |
パソコン(ノート型) | 450W×2台=10W |
固定電話 | 10W×1台=10W |
エアコン(100V) | 1,200W×1台=1,200W |
扇風機 | 50W×2台=100W |
携帯電話充電器 | 4W×50台=200W |
冷蔵庫 | 200W×1台=200W |
合計 | 2,590W |
消費電力と定格出力ではそれぞれ異なる単位が用いられていて、使用機器で消費される電力はW(ワット)で、発電機から出力される電力はVA(ブイエイ)で表されます。
1W=1VA、1,000W=1kVAとなりますから、上記の避難所で使用される電力を賄うためには、定格出力2.59kVA以上の災害用発電機を選べばいいということになります。
しかし、ここで注意しなければならないことがあります。それは、電気機器のなかには、消費電力と起動電力が異なるものがあるという点です。おもな電気機器の消費電力と起動電力を見てみましょう。
- 起動電力が消費電力の1倍のもの
ノートパソコン、テレビ、コーヒーメーカー、電気ポット、炊飯器、ホットプレート、ハロゲンヒーター、白熱電球など
- 起動電力が消費電力の1.1~2倍のもの
家庭用扇風機、ハロゲンライト、電気ドリル、電動のこぎり、インパクトレンチ、電子レンジなど
- 起動電力が消費電力の2.1~4倍のもの
家庭用冷蔵庫、小型クーラー、電気芝刈機、水銀灯、エアーコンプレッサーなど
このように、起動電力が消費電力の4倍かかるという電気機器もあるので、消費電力で容量を計算してしまうと必要な電力が賄えなくなってしまうことがあります。そのため、災害用発電機の容量は消費電力ではなく起動電力で計算して選ばなければなりません。