災害用発電機の連続運転時間から燃費をチェック
一般的なディーゼル発電機の連続運転時間は5~18時間ほどと言われています。燃料である軽油がなくなると稼働できなくなるため、法規制にかからない程度に備蓄したり、近所のガソリンスタンドと防災協定を結んだりするなどして燃料を確保しておく必要があります。
LPガス発電機の場合LPガス業者が燃料を管理してくれるため、シリンダーやバルクに72時間以上稼働できる分の燃料が常に確保されています。そのため、燃料切れの心配もありません。
なぜLPガスは長時間運転が可能なのか
そもそも、LPガス発電機はディーゼル発電機の弱点を克服するために開発されたものです。過去の震災時にディーゼル発電機が使用できない事例が報告されました。その原因は燃料の劣化。ディーゼル発電機の場合、年に1回のメンテナンスの際に燃料交換を行っても時間が経つと燃料が劣化してしまいます。そのため、災害が発生するタイミングによっては劣化によって作動できないというケースも起こりうるのです。
一方、LPガスは長期間保管していても経年劣化することがありません。そのため、メンテナンスのタイミングに関わらず使うべき時に使うことができるのです。また、災害時における燃料の調達のしやすさも、長時間運転につながっています。
大規模な災害が発生すると、ガソリンや軽油、灯油などの燃料を求める人が増えます。さらに交通網の混乱や一時的な供給量の減少も起こるため、これらの燃料の入手が困難になるということが多々あります。LPガスの場合、中核充填所が全国に配置されており個別に供給ができることなどから復旧も早く、燃料がなくなってもすぐに継続して稼働することができます。こうした点から、LPガスは「災害に強い」燃料だといわれています。
発電機の長時間運転には、オイルや冷却水、フィルター、ホース、ベルト、蓄電池、ヒーターの部品なども関係してきます。これらの部品は蓄電池の使用の有無に関わらず経年劣化を起こすからです。経年劣化によって品質が低下すると、長時間の運転には耐えられません。消耗品は適宜交換をして、不具合がないか定期的な点検やメンテナンスを行うことで長時間運転が可能になります。
ディーゼル発電機もLPガス発電機も、いざというときの長時間運転を実現するためには日頃からの点検・メンテナンスが大切です。