災害用発電機の耐用年数を知る
災害用発電機を導入したものの、使わないまま何年もそのままになっていませんか?
使わずにいる災害用発電機であっても、経年劣化などを起こし、いざというときに使用できないというケースも少なくありません。発電機の耐用年数を知っておくことは、災害時の備えにもなるので、しっかり覚えておきましょう。
耐用年数には2つの基準がある
非常用発電機の耐用年数には、法定耐用年数と国土交通省官庁営繕所基準での耐用年数があります。
法定耐用年数
帳簿上、減価償却が認められる期間。事業に必要な機械や建物など、経年劣化によって価値が下がっていく資産のことを減価償却資産と呼びます。
減価償却資産は、購入した際に支払った金額を一度に計上するのではなく、毎年の経費として計上することができるのですが、その年数は建物の建材や建築法、機械や機材の種類によって、法律でそれぞれ決められています。火災用発電機の場合、その法定耐用年数は15年です。
参照元:国税庁「耐用年数等の見直し(平成20年度税制改正)に関するQ&A」(https://www.nta.go.jp/law/joho-zeikaishaku/hojin/7142/index.htm)
国土交通省官庁営繕所基準での耐用年数
一方、実際に使用できる耐用年数の基準となるのは国土交通省官庁営繕所基準の耐用年数です。
これは、国土交通省が管理する官公庁施設の建物や機材ごとに、技術的な基準に基づいて修繕等を行いながらどれくらい使い続けることができるかを定めたもの。
この基準によれば、火災用発電機の耐用年数は30年とされています。つまり日頃から点検やメンテナンスを欠かさず、必要な修繕を行っていけば30年間は使い続けることができるというわけです。
参照元:電気設備の知識と技術「非常用発電機の設置基準」(https://electric-facilities.jp/denki9/hatsuden.html)
30年の耐用年数を実現するために
災害用発電機を使用できる耐用年数が30年間と言っても、実際には10年ほどで使用できなくなるケースが多いようです。
30年使えるものと10年しか使えないものの差は、日頃のメンテナンスによるものといってもいいかもしれません。災害用発電機は頻繁に使用するものではないため不具合も起こりにくいと思われがちですが、動かしていなくても経年劣化は起こります。
また、災害用発電機に使用されている各部品にもそれぞれ耐用年数があり、使っていてもいなくても、取り付けているだけで経年劣化してしまうものもあるのです。こうした部品を推奨交換期間内に交換し、1年に1回は定期的な点検を行うことで不具合なども早期に発見することができます。そうした積み重ねが、30年の耐用年数を実現することにつながるのです。