発電機から白煙・黒煙が出てくる原因と修理④
発電機 非常用発電機 は必要最低限のメンテナンスをすれば長くお使いを頂けます。
発電機・非常用発電機の排煙マフラーから白煙・黒煙など排気色の異常
考えられる原因と対策をご案内します。
③燃料噴射タイミングの不具合 ④バルブの圧縮漏れ
燃料を噴射するタイミングが狂ってしまうと
エンジンがシリンダー内で爆発するときに最も適切なタイミングに
燃料を噴霧できないため、燃えすぎの場合は黒煙が、不完全燃焼の状態が続く場合には白煙が出ます。
これを調べるには「ターニング」を実施し
燃料噴射タイマーと圧縮位置が合っているかを確認します。
バルブクリアランスの調整
ヘッドカバーを外し
ターニングで確認したバルブの吸気と排気が閉じた状態か確認します。
次に、シクネスゲージでメーカー基準のクリアランスが保たれているかテストします。
バルブクリアランスにより燃焼最適化する適正値へ調整する
このエンジンの場合は、コンマ4が適正値になるので、この基準を確認と調整する作業を
バルブクリアランスといいます。
バルブから空気混入がないか確認します
このクリアランスは非常に精微なもので
コンマ1のズレが燃焼タイミングに悪影響を与えます。
この段階で不具合がある場合は、排気色の異常(黒煙・白煙)があります。
バルブの摩耗劣化が進行している場合には
圧力漏れによる空気混入(エアがみ)からのエンジンが掛からない
症状となります。
ここまでになると、バルブ一式をオーバーホールします。
⑤屋上設置などの場合は煙道に結露が溜まっている
この場合は発電機・非常用発電機に起因している問題ではありませんが
地下室や低層階から屋上まで煙道が続いている場合
外気温が低下をしますと結露が溜まりやすくなります。
電気設備の定期点検時、非常用発電機を無負荷運転した際に
滞留した水蒸気が温められて排煙口から水蒸気となり出ていく場合には
風向きにより白煙のように見えます。
不完全燃焼の煙か、水蒸気かは排煙色と臭いである程度分かります。
白煙から燃料の臭いが出ている場合は不完全燃焼です。
非常用の発電機は定期的に整備をしなければ
普段使用をしていなくとも、消耗部品の摩耗劣化が進むため
初期の段階での発見には最低でも1年に1回メンテナンスを行う点検が必要です。
消耗部品が摩耗劣化すると周辺機器の寿命を縮めます。