非常用発電機 点検時や非常時に確実に稼働しますか?

発電機 非常用発電機 は必要最低限のメンテナンスをすれば長くお使いを頂けます。

非常時に人命や資産を守るのが非常用発電機です。

毎年どこかで起きてしまう台風被害、大雨による水害被害。

以前では考えられない規模の災害が残念ながら毎年のように起きてしまっています。

もう異常気象ではなく、今では「いつ・だれにでも」起きうるものとして災害時の備えを求められる時代となりました。

被害が大きくなると、長期間に渡る停電も想定した備えを要します。

高層マンションでは、停電時に緊急用エレベーターを動かす動力源は「非常用発電機」です。

また昨今BCP対策を求められる際、長期間停電への備えは「非常用発電機」になります。

非常用発電機がイザという非常時に動くという確証とは

非常時の備えとして設置した「非常用発電機」も点検・整備のメンテナンスをしていないと

肝心な時に動いてくれません。

人命や資産を守る非常用発電機が、肝心な時に動かなかったケースでのよくある事例として

①蓄電池の電圧不足で始動しなかった

②冷却水が不足していたため水温異常で停止した

③制御の不調で停電時に自動起動(電力供給を発電機に切り替わる)しなかった

④エンジン始動はしたが、10分程度ですぐに止まりその後は動かない

非常用発電機が肝心な時に動かない原因の多くは点検のみで、劣化した消耗品の交換がされておらず「メンテナンス整備」がされていないからです。

「非常用発電機」の点検と整備の違い

毎月、電気設備の点検をお願いしているから大丈夫

毎年、防災設備の点検をお願いしているから大丈夫

「非常用発電機」は電気事業法、消防法、建築基準法に定める設備として

法律に定められた点検が義務付けられています。

ここで行われている点検とは

現段階において始動や運転に支障はないか、不具合が出ていないかの確認です。

無負荷運転(車に例えるとアイドリング)での確認になります。

「非常用発電機」は停電時にはじめて負荷運転(車に例えると坂道を上る)が行われます。

通常の点検作業では、イザというとき坂道を上るための「準備」はされていません。

停電試験の点検におきましても同じです。

誤解の無いように補足しますと

点検時に蓄電池(バッテリー)の電圧が不足したり、冷却水の水量が少ない場合には点検報告書に記載され、所有者様へ書面回答されます。

現段階で目視で確認できるもの、テスターで異常が出たものは点検報告されますが、坂道を上るための「準備」=整備はどうするかは記載されていません。

次回は使っていなくとも経年劣化する非常用発電機の消耗部品についてお話しします。