火災・爆発事故における企業の災害リスクを考える

火災・爆発事故が企業に与える影響

延焼だけでなく、煙で従業員が重大な被害を受ける

火災では有毒ガスが発生して、従業員に被害を及ぼす可能性が高く、時には命の危険さえあります。火災で被害が大きくなると、事業継続難しくなり、原因によっては社会的信用を失う場合もあるでしょう。製造業で溶接工程がある場合、作業員のケガや周辺への延焼、機械や設備が燃えるリスクが考えられます。

病院や福祉施設では、避難に時間がかかるため、被害が大きくなる可能性があります。自治体で大きな被害となれば、様々な住民サービスがストップし、周辺住民の生活に影響を与えかねません

データや文書、商品が燃えると元に戻せない

重要なデータや文書などが燃えてしまうと復元できません。倉庫や物流センターで保管している商品や材料などが燃えてしまうと、自社だけでなく取引先にも影響します。

ITシステムを導入している場合、システムが使えなくなると業務に支障が出て、事業継続に及ぶ事態も起こりえます。病院では受付、カルテ、処方箋の対応ができず診療がストップし、医療機器に影響が出れば、患者の命にかかわる重大なリスクにもつながりかねません。

大爆発で周辺住民や取引先など被害が広範囲に

化学薬品など可燃物を扱う工場では、爆発事故が発生するリスクがあります。大爆発は被害も大きくなり、設備や機械が壊れるだけでなく、従業員のケガや命の危険にもつながります。規模が大きければ、周辺住民にも被害が及ぶかもしれません。

ケガなどの被害が出なくても、避難指示が出るなどの影響はあるでしょう。危険物を保管している倉庫で爆発すると、出荷できず取引先などで製造できなくなるなど、被害が広がる可能性も考えられます