疑似負荷試験機(低圧200V)について
疑似負荷試験機とは、発電機を実際に発電させるのにあたり、負荷設備(発電機に接続されている消火栓ポンプ・スプリンクラーポンプ等)を作動させずに、疑似負荷を掛け「実際の火災時に必要な電気を発電出来ているか」を試験する為の機械です。
エンジンを掛けるのみの無負荷運転は、車で言えば「車庫で停車状態でエンジンを掛ける」こと。
それに対し、負荷試験は車で言えば「実際に道路を走る性能確認テスト」と言えます。
疑似負荷試験機には、低圧用と高圧用により異なります。
低圧用は可搬式疑似負荷試験機を使用、高圧用は車載式疑似負荷試験機を使用。
定格電圧が200Vの場合、可搬式疑似負荷試験機を使用。
【疑似負荷試験機の詳細】
仕組みはいたってシンプルです。発電機に接続後、熱線を何本暖めるかを操作し、意図的に「掛けたいだけ」の負荷を掛けることが出来ます。
負荷量(kw数)の掛け方と時間について
- 消防予第214号24-3によると、「定格出力の30%以上の負荷で、必要な時間、連続運転を 行い確認すること」とあります。
文面のみ見ると、「30%負荷を掛けるだけで良い」と解釈できますが、それは危険です。理由として、発電機の整備状況によっては「いきなり30%の負荷を掛けると、負荷に耐えられない(壊れる)発電機」があります。 - 通常の負荷試験においては下記の通り、0%負荷→10%→20%→30%→0%と順に掛けます。
【電流値の測定風景】
左写真の様に、各負荷率を掛けている時に、ケーブルに測定器を掛け、ケーブルに流れている電流値の測定を行います。
※想定通りの発電が出来ていれば、数値は理想値の範囲内(メーカー公証値)なので、「正常に発電が出来ている」と見なします。
現調時の撮影依頼箇所
①発電機全景⇒疑似負荷試験機(中型のスーツケース程の大きさ)が搬入可能かの確認の為
※イメージ写真
発電機全景が見えれば大丈夫です。
②発電機銘板(金属製プレート)⇒定格出力(kva表記orKW表記)、定格電圧の確認の為
↑発電機扉等に貼り付け
↑発電機扉等に貼り付け
↑発電機内部のダイナモ部に貼り付け
※上記3枚の内、類似した銘板の写真を最低1枚お願い致します。
③操作盤写真
④端子台写真
⑤破損箇所又は破損の恐れのある箇所
(気になる箇所があればで構いません)
⑥バッテリー交換シール